シネブリッジ

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映画産業マーケット

2007年(平成19年)

映画入場者数と興行収益

動員、興収とも洋画が逆転。邦画製作は活況続く

2007年の入場者数は、1億6,319万3千人で前年対比99.2%、興行収入は1,984億4300万円で前年比97.8%の微減となった。
興収の内訳は、邦画が946億4500万円、洋画が1037億9800万円で、構成比は47.7%対52.3%。2006年は邦画のシェアが21年ぶりに洋画を逆転し、邦画人気の復活を印象づけたが、2年連続で上回ることはできなかった。しかしながら昨年に続き公開本数は邦画407本と洋画の403本より多く、邦画製作の活況が伺えた。

洋画作品では『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』(109億円)、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(94億円)、『スパイダーマン3』(71億円)と、既に多くのファンを獲得している人気シリーズが予想通りの好成績を残したが、邦画作品で50億円を超えるヒット作が減ったことが、動員・興収ともに昨年対比を下回った要因といえる。

2008年に『インディ・ジョーンズ』など安定した人気シリーズの新作が登場するほか、日本映画史上の記録を次々と塗り替えている宮崎駿監督の「崖の上のポニョ」が夏休みに公開を控える。また秋には『HERO』と同じく“月9”から映画化される『ガリレオ 容疑者Xの献身』も待機しているとあり、2008年の映画入場者数は盛り返しを計れそうだ。

動員、興収とも洋画が逆転。邦画製作は活況続く

映画スクリーン数の推移

国内スクリーン数は3,200スクリーンを突破!
76.2%はシネマコンプレックスのスクリーン!!

全国の映画館数は3,221スクリーンと、2006年より159スクリーン増加した。新たに277スクリーンがオープンしたのに対し、118スクリーンが閉館。2007年は国内で初めて閉館
したシネコンもあった。閉館の背景には、数の増加に伴い、シネコンが競合する地区が増えてきている現状がある。

1994年、海老名にワーナー・マイカル・シネマズが登場して以来、国内のシネコンは、郊外を中心に建設されてきたが、ここ数年で、六本木や新宿といった集客力の高い大都市の繁華街に建設される流れになってきている。

今後も新宿、横浜、大阪などに都市型のシネコンが建設される予定になっており、2008年も126スクリーン増える見通しになっている。国内の映画館の形態を大きく変え集客アップに貢献してきたシネコンが、今後は益々熾烈な集客合戦を繰り広げることになりそうだ。

映画スクリーン数の推移
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